DITA 1.3を垣間見る

DITA-OT 2.1がリリースされています.DITA-OT 2.xは来るべきDITA 1.3のための実装が進んでいるようなのですが、ともかく私からすると目前の仕事に追われていて見る時間がありません.あとダウンロードしてもDITA 1.3のスキーマ/DTDはそもそもOASISからリリースされていないので、ついてくるのはDITA 1.2のものだけです.なので、このままではDITA 1.3の機能を試すわけにはゆきません.

しかし、このままでは何も前進がありません.ちょっと調べてDITA 1.3の世界を垣間見てみました.やり方は次のようなものです.

・DITA-OT 2.1をダウンロードします.

以下からダウンロードできます.


解凍するとdita-ot-2.1.0というフォルダが出来るので、これを適当なフォルダに配置します.
(私の場合はD:\DITA-OT\dita-ot-2.1.0にしました.)

・DITA 1.3のスキーマDTDのダウンロード
GitHubの以下のリポジトリにキンバーさんがOASISのミラーを置いてくれているので、ここから落とします.


⇒私は自分のPCにクローンしましたが、ZIPを落としても良いでしょう.ちなみに、ブランチはdevelopというものの名前の方が最新のようです.

スキーマDTDのDITA-OT 2.1へのセットアップ
   - DITA 1.3のスキーマDTDは、org.oasis-open.dita.dita13.doctypesというフォルダです.このフォルダを[DITA-OT 2.1]/pluginsにコピーします.
   - DITA 1.2のスキーマDTDは、org.oasis-open.dita.v1_2というフォルダです.これをどこかのバックアップフォルダに移動します.(コピーではない移動です)
   - [DITA-OT 2.1]/startcmd.batを起動します.
   "NOTE: The startcmd.bat has been deprecated, use the dita.bat command instead."
   続行するには何かキーを押してください . . .
   などと出ますが気にせずにコマンドプロンプトで"ant -f integrator.xml"と入れてプラグインを組み込みます.

これでDITA 1.3のDTD/XML Schema/RELAX NGが使用できるようになります.

例えばこの[DITA-OT 2.1]/catalog-dita.xmlをoXygenでカタログファイルにアサインすると、以下のようなオーサリングをすることができます.line-throughとoverlineはDITA 1.3で追加された要素です.

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<?xml-model href="urn:oasis:names:tc:dita:rng:topic.rng" schematypens="http://relaxng.org/ns/structure/1.0"?>
<?xml-model href="urn:oasis:names:tc:dita:rng:topic.rng" schematypens="http://purl.oclc.org/dsdl/schematron"?>
<topic id="topic_y52_wpz_4s">
  <title>DITA RELAX NG sample topic</title>
  <body>
    <p>New elements: <line-through>取り消し線</line-through>, <overline>上線</overline></p>
  </body>
</topic>

表示はこのようになります.ちゃんとoXygen 17.0は取り消し線や上線にすでに対応しています.

イメージ 1

PDF2での出力は次のようになります.取り消し線や上線はインプリメントされているようです.

イメージ 2


という訳で、oXygenを持っていればDITA-OT 2.1とDITA 1.3のスキーマを落とせばDITA 1.3は試すことが出来ます.もちろんXMetaL 10.0を持っている方ももちろん出来るのですがこちらはRELAX NGでという訳にはゆきません.