DITA

DITA-OT 4.2

やっぱり使うなら一番新しい「ヤツ」がいいんじゃないか?と思ってDITA-OT(DITA Open Tool Kit)を4.1.2から4.2に上げてみました. でもですね、こういうメジャーなバージョンアップの時はやっぱりいろいろ問題があるようです.私のプラグインのXSLTスタイ…

重複したtopic/@idを拾い出す

DITAでオーサリングされる方ならだれでもtopic/@idはDTDでいうところのID属性だから、そのトピックの中でユニークじゃなければならないと教わります.ではmapやbookmapで多くのトピックを束ねる場合はどうなのでしょうか?マップに対応する文書全体でtopic/@…

やってはいけないDITA(その3)

やってはいけないDITAの3番名は「過剰なtopicの再利用」です.DITAを導入する時、書きたいことを細かな粒度のtopicに分割し、それをmapで束ねてパブリッシングするんですよ~!と必ず教わります.なので多くの人は素直に文書を細かなtopicに分割します.ここ…

やってはいけないDITA(その2)

やってはいけないDITAの2つ目です. PDFを埋め込んじゃう 以前ビックリしたことがあったのですがbookmap/frontmatterにいきなり次のようなtopicrefが登場していました. <topicref href="hajimeni.pdf" format="pdf"/> これは何を意図しているかというと、PDFの表紙や目次の前に、hajimeni.pdfで1ページを</topicref>…

やってはいけないDITA(その1)

DITA(Darwin Typing Architecture)の導入があちこちの組織・企業で行われています.もう今ではサブスクリプションばやりで、CMSも必要な機能だけ購入して必要な規模だけ使うので、昔は一番経営陣を納得させるのに苦労したCMS導入ってもはや問題にならない…

CCMSのプラットフォームとXSLTスタイルシート

今まで山ほどDITAのXSLTスタイルシートを書いてきましたが、その主なプラットフォームはWindowsでした.もちろんお客様の中にはCCMSを導入していない場合もありますが、導入している場合はそのプラットフォームはWindowsでした. つまり、手元のWindows 10で…

Sassにたどり着くまで(2)

最初にSaasの使用例を見たのはDITA Open Toolkit搭載のHTML5変換プラグインでした.これは以下から見ることができます. https://github.com/dita-ot/dita-ot/tree/develop/src/main/plugins/org.dita.html5/sass ここには各種の.scssファイルが格納されてい…

Sassにたどり着くまで

この業界に入ってから一貫して嫌いなのがHTMLとCSSでした.HTMLは私が入った当時はバージョン4.01でブラウザ戦争より前で、IEすらまだ初期版が出たころだった覚えています.仕事上リーダーとしてHTMLに関わらざるを得なかったのですが、製品検査の女性からHT…

DCL-CIDM TRENDS SURVEY 2019: INFOGRAPHIC

毎年恒例のアンケートの結果が出ています. DCL-CIDM TRENDS SURVEY 2019: INFOGRAPHIC https://www.dclab.com/resources/surveys/dcl-cidm-trends-survey-2019 Webinarも以下から見られます. Following the Trends: 2019 https://www.dclab.com/webinars/f…

日本のDITAは「炭火革命」(!?)

昨年11月のDITA Festa 2018でDITAコンソーシアムの基調プレゼンでの一コマです. 「(DITAは)米国では燎原の火のように広がった」「日本では熱いユーザーだけが採用」「日本のDITA=炭火革命」 そうなんですね.私は炭火というと豆炭炬燵の方を思い浮かべて…

xrefの落とし穴

会社のGitHubのリポジトリにオープンソースでDITA-OTのプラグインを公開しています. https://github.com/AntennaHouse/pdf5-ml 製品ではなく、サポートや保証は基本的にないんですが、それでもUSのサポートに質問が来てしまうことがあります.(本当はGitHu…

DITA開発者の孤独

StckOverflowというQ&Aサイトをご存知だともいますが、英語版のサイトが本家で日本語版のサイトもあります.そして日本語版ではまずないのですが、DITAに関する質問も英語版サイトでは寄せられることがあります.私でもわかることがあるので、たま~に答えた…

hazardstatementのあれこれ(3)

hazardstatementにはあともう一つおまけがありました.それはhazardsymbolです.紹介しましたようにhazardsymbolはimageの特殊化です.ですのでimageと同じ属性を持っています.だから@placementの初期値はinlineです. 確かにDITA 1.2のhazardstatement.mod…

hazardstatementのあれこれ(2)

さてhazardstatementは実際上どのように管理するのでしょうか?私の想像ですが、取扱説明書のような技術文書では、製品の分野、製品のグループなどにより、出力文書に記述する内容が異なってくると思います. しかしあくまで個別文書毎にいちいち記述する性…

hazardstatementのあれこれ(1)

今回はDITA 1.2から導入されたhazardstatementについて書きたいと思います.hazardstatementは日本語で言えば「安全上の注意」です.様々な製品のユーザーズマニュアルに、ユーザーに危険を知らせるために書かれている文章があります.例えば 「濡れた手でコ…

Strict TaskとGeneral Task、制約条件をつける

会社で引き続きDITAの勉強会をやっています.今まではDITA 1.1ベースの「DITA 概説書」(DITAコンソーシアム訳)でしたが、途中でDITA 1.2でないともう古すぎるという話になり、英語版原書の「Introduction to DITA Second Edition」に切り替わりました.今…

itemgroupとは何か?

むかしtask/taskbody/steps/stepの実装をしようとしたとき、要素モデルの中にitemgroupが出てきて「こりゃなんだ?」と言われたことがありました.プラグインでは、itemgroupを基本的にブロック要素でレイアウトしようとしたのですが(実際そうしないと見た…

DITAを学ぶ

今さらと言われるかもしれませんが、会社でDITAの輪読会をずっとやっています.テキストはJoAnn Hackos博士の「DITA概説書」,DITAコンソーシアムによる訳で2010年の発刊です.原書が「Introduction to DITA - A User Guide to the Darwin Information Typing…

DITA Festa 2017

DITA Festa 2017 今年も恒例のDITA Festaが東京六本木の東京ミッドタウン/富士ゼロックスを会場に開催されました.今回も会社から「いいよ!」と言われたので出張で参加させていただきました.今回最も興味深かったのは1日目最初のセッションの、「DITA 導入…

DITA儲かりまっか?個人的妄想(その3)

以下はあくまでも私の妄想です.実在の組織、人物には関係ありません. という訳で、そんな妄想ならとお感じになられた方は読み飛ばしてください. DITAが開く可能性というのは"Intelligent Content"(知的コンテンツ)を作れるということになるのではと思い…

DITA儲かりまっか?個人的妄想(その2)

以下はあくまでも私の妄想です.実在の組織、人物には関係ありません. という訳で、そんな妄想ならとお感じになられた方は読み飛ばしてください. 「DITA儲かりまっか?」といってもこれはDITAを生業としているベンダーのお話ではありません.いわば私たち…

DITA儲かりまっか?個人的妄想(その1)

以下はあくまでも私の妄想です.実在の組織、人物には関係ありません. という訳で、そんな妄想ならとお感じになられた方は読み飛ばしてください. [あるDITAユーザとの会話] (ユーザーA)DITA入れてどうですか? (ユーザーB)うちは以前はほとんどFrame…

&#160;Office&#160;Open&#160;XML&#160;File&#160; Formatsのスキーマの誤り

DITAからMicrosoft Wordに落とす(変換する)というのは結構重要だと思います.今でこそXSL-FO⇒PDFになっていますが、いったんXSL-FOに落としてしまうといわゆる「ちょっと直す」ということがほとんど不可能になってしまうからです.まあDITAのパブリケーシ…

2017年のトレンド

毎年この時期(DITA North Americaの前)に発表されていたと思うのですが、CIDM(Center for Information-Development Management)とDCL(Data Coversion Laboratory Inc.)が行っているトレンドのアンケート結果の発表のWebinarがありました.3/30の夜中に…

スキーマトロンを作ってみる.

どうもいつまでたってもDITAのスキーマはDTDが主流のようです.でもDTDではいつまでたっても属性値や要素の値を適切な値に強制することができません.そういうときに力を発揮してくれるのがSchematron(スキーマトロン)です.今まであまり作ったことがなか…

HTMLから覗き見るCSS組版とXSL-FO組版

DITAのHTMLへの変換をやっていてしみじみわかるのですが、HTMLへの変換をカスタマイズするのにCSSをちょこちょこっと修正して、それが一発で生成したHTMLに反映されるのはある意味「快感」です.何かとても自分がすべてをコントロールしているように思えてく…

DITA-OT標準のリテラル文字列を変更/追加する

ずっとXL-FO⇒PDF一本でしたが最近はHTMLもやっています.HTMLというとDITA-OTについてくるプラグインはまだまだそっけないですが、oXygenについてくるWeb Helpはそこそこの見栄えもあって完成度も高く、使用しておられるお客様も多いようです. さて、Web He…

DITA 1.3の見果てぬ夢(3)

2014年の11月に行われたDITA Festa 2014で、DITAコンソーシアムジャパンのIA部会のプレゼンがありました.そこでは(その時はまだ来るべき)DITA 1.3の様々な特徴が紹介されました.そのひとつに「分冊間参照(異なる分冊同士のリンク)がDITA 1.3では出来る…

DITA 1.3の見果てぬ夢(2)

次の問題はDITA 1.3で導入されたキースコープです.DITA 1.2ではキーが使用できるようになり、@keysでキーを定義し、@keyrefでテキストコンテンツを参照したり、@conkeyrefでキーを使って間接的にコンテンツを参照できました.しかし問題は@keysの定義はグロ…

DITA 1.3の見果てぬ夢(1)

DITA 1.3がOASIS標準となったのは2015年12月17日でした.それからもう1年弱が経とうとしています.私見ですが、DITA 1.3とそのインプリメント状況にはいまだにわからないことがよくあります.私の考えが間違っているのかもしれませんが、この1年近くいろいろ…