つながる世界、分断される世界

DITA-OT Day 2015/DITA Europe 2015に参加する機会を得て、名古屋から13日11時45分で出発し、ヘルシンキ経由でミュンヘンに到着したのは現地時間で13日の20:00でした時差が8時間ありますので、日本ではもう14日の朝方4時ということになります.

へとへとになってホテルにチェックインしたら女房のメールで「パリが大変なことになっている」という連絡です.部屋のテレビでBBCを選んだらBREAKING NEWSのテロップと共にパリのテロで120人以上が死亡のニュースが流れっぱなしでした.

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普段日本の片田舎で暮らしていると、ISのテロはまだ遠い国の話に聞こえますが、さすがミュンヘンに来て隣国フランスでこのような事件が起こっているとただ事ではありません.背筋にぞくっとするものを感じます.やはり世界は狭いです.

さてカンファレンスの間はホテルに缶詰め状態です.すべての日程が終わってから1日だけ有休をいただいて、ミュンヘンの市街を見てきました.と言っても「おのぼりさん」なのでSバーンに乗ってすぐのミュンヘン市の庁舎があるマリエン駅の周辺をぶらついただけです.ここで有名なのにレジデンス博物館があります.ここだけ見てきました.レジデンスはヴィッテルスバッハ王家の博物館です.とても日本では見られない荘厳さがあります.

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ところがなんとここで日本の伊万里焼に出合ってビックリしました.事前の知識がなかったのですが、まさかミュンヘンに来て日本文化を目にするとは思わなかったからです.説明によると1600年から1700年にかけて日本から伝えられたとされています.

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ドイツは中世の昔からアジアと「つながっていた」ということを改めて感じさせられました.世界とはそういうものなのでしょう.そうするとパリのテロリズムは一体何なのでしょうか?現代の「分断」と「断絶」の結果に他なりません.この二つの落差になぜこうなってしまったのか?と考えさせられます.

帰りにホテルにつく前に地下街にあるアジアンビストロという中華料理ファーストフードに立ち寄りました.数人のお客さんがいましたが、若いカップルが背を寄せ合って食事をしているのが正面に見えました.彼氏はどう見てもドイツ人です.彼女はあの特有のスカーフをまとったイスラム教徒の女性でした.彼氏が一生懸命彼女にやさしくしているのがわかりました.私には「分断」と「断絶」を越えるのはこのような人間の営みではないかと少し救われた気がしました.