pdf5 Plug-inとカタカナ/ひらがな索引

pdf5 Plug-inについて質問をいただきました.
 
> PDF5の索引は、カタカナがひらがなと一緒に表示されません。
> 業務に使うのは、そのままでは難しいんですね。
 
日本語索引は索引の中でも特殊で、indextermにindex-sort-as要素で「よみがな」を必ず記述します.これは他の世界の言語にはないものです.DITA 1.0にはこのindex-sort-as要素がありませんでした.DITA 1.1で加わった要素です.つまりDITA 1.0では日本語索引は作れませんでした.
 
このため日本語の索引はindex-sort-asの「よみがな」のつけ方でどのようにもなります.例えば普通は
 
<indexterm>日本国憲法<index-sort-as>にほんこくけんぽう</index-sort-as></indexterm>
 
のようになります.カタカナの索引項目でも
 
<indexterm>ホームページ<index-sort-as>ほーむぺーじ</index-sort-as></indexterm>
 
とすれば、ひらがなの索引項目と一緒に表示されます.出力例を以下に示します.
 
イメージ 1

もし一緒にならないようでしたら、
 
<indexterm>ホームページ<index-sort-as>ホームページ</index-sort-as></indexterm>
 
とやっていたり、またはindex-sort-asを記述していない可能性があります.またpdf5 Plug-inでは、index-sort-asはひらがなか英数字で記述するものとして作っています.ただし、読み仮名のつけ方はさまざまな流儀がありえますので、スタイルシートを変更すればカタカナで読み仮名をつけることもできます.(一般的かどうかは自信がありませんが...)
 
また業務に使う場合、どのようなスタイルシートも必ずカスタマイズとメンテナンスが必要です.pdf5はDITAの可能性や機能をデモンストレーションするよう作ってあり、特定の業務を意識して作ってあるわけではありません.
 
残念ながら日本ではまだDITAの仕様やDITA Open Toolkitの知識、XSLTスタイルシートを書く技術、更にはXSL-FOを知っている技術者がまだまだ少ないのが現状です.このため、DITAを導入しようとしても、なかなか自社で開発・メンテナンスできない、どこへ外注したらよいかわからないという場合も多いと聞きます.欧米に比べればまだまだ日本は遅れているようですね.