XML、XSLT

先月久しぶりに出張があった名古屋に行ったのですが、会議の始まるまでに時間があったので駅の周辺をぶらぶらしていました.たまたま三省堂があったので入ってみたのですが、やはりコンピューター関係のところに目が移ります.さすが三省堂で大きな棚がいくつもこの分野にリザーブされて本はあふれていました.そこでXMLの本はないかどうか探してみたのですが、HTML5JavaScriptの本は山ほどあれど、なかなか見つかりません.やっと探し出したのが次の2冊です.

- XMLマスターベーシックの問題集
- 10日でおぼえるXML入門教室

いやはや如何にしてもたったこれだけなのか?という気がせざるを得ませんでした.XMLにしてこのありさまですから、XSLTについては絶無です.またXSL-FOは邦訳本が元々ありません.

私は決して(自分がHTMLやJavaScriptをやらない)のでいう訳ではありませんが、もっと基盤技術の本はあってしかるべきではないかと思います.

例えばDITAで人に伝えるコンテンツを作成するのに使用するのはXMLです.最近文書交換フォーマットをHTMLにすればすべてがうまくゆくみたいなことを言う人もいますが、決してHTMLは中核には成り得ないでしょう.変換の流れからすれば、大雑把に言えばDITA⇒[XSLT]⇒HTMLです.XSLTはDITAにスタイル付けをします.なので所詮HTMLは末端のフォーマットだと思います.これを伝えたい意味をオーサリングするXMLに取って変えようとする試みは、いくらHTMLからCSSでスタイルを分離しても、動機が誤っているとしか言いようがありません.

また最近StackOverflowの日本語版がお目見えしたのを御存じの方も多いと思います.StackOverflowの本家ではDITA, XSLT, XSL-FOの投稿が盛んですが、日本ではXSLはキーワードにすらなっていません.以下のQ&Aサイトでサーチしてみれば日本の「貧困さ」の度合いがわかるのではないかと思います.

スタックオーバーフロー

teratail

QA@IT

いったい、XSLTやXSL-FOに関わっている技術者はどこで疑問に対する回答を入手しているのか疑問に思えてしかたがありません.私が勉強を始めたころは日本で聞けるところはまずなくて、自分で何回も失敗してやってみるしか手がなかったのですが、まさか今でも同じなのかと思うとあまりにも残念です.