ｆor式もXPath2.0から導入されたものです．ところが、自分のスタイルシートを見渡してもforを使っているところは一箇所しかありませんでした．紹介しますと索引のソートキーを作成するのにどうしても固定長のスペースの文字列が必要でした．
最初はこれを
<xsl:variable name="space256" select="' '"/>
なんてバカ正直に書いていたのですが、forを思い出し
<xsl:variable name="cIndexSortKeyMaxLen" as="xs:integer" select="256"/>
<xsl:variable name="paddingSpace" as="xs:string" select="string-join(for $i in 1 to $cIndexSortKeyMaxLen return ' ','')"/>
<xsl:variable name="paddingSpace" as="xs:string" select="string-join(for $i in 1 to $cIndexSortKeyMaxLen return ' ','')"/>
と書き直しました．あまり面白くない例ではありますが動いています．しかしfor式は、本質的には、sequenceからsequenceへの変換が役割です．Michael Kayの本では、抽象的に
for $x in $SEQ return F($x)
と説明されています．これではsequenceの$seqに対して個々のF($x)をsequenceにまとめて返して返してくれるということを言ってます．すなわち、for式はF()というフィルターをsequenceに適用する機構ではないかと思います．
簡単な例では、以下のようなものがあります．
for $x in ("red","blue","green") return string-length($x)
は、(3,4,5)というsequenceを返してくれるでしょう．しかし、残念ながら私の携わっているスタイルシートでは、現在のところ本質にかなった使い道がないようです．
for $p in collection("product.xml")/product
let $pprice=xs:decimal($p/description/price)
ordered by $pprice ascending
return ($p//name,$p//price)
let $pprice=xs:decimal($p/description/price)
ordered by $pprice ascending
return ($p//name,$p//price)
こちらはfor文ですが、こちらの分野の方が得意なのでしょう．
