構造化文書とXSLTと...

少し前にお客様が出張で会社に見えられて、食事を一緒にさせていただいたときに話に出たのですが、XMLマスターという技術者認定試験です.

http://it.prometric-jp.com/testlist/xml/

2000年代の前半、XMLが大きく持ち上げられた時期に、日本でもベンダーインディペンデントな試験を!ということでXMLのスキルを測る試験として登場しました.そして、驚くことにこの来社されたお客様の部署は自分たちで自主的に受験され、最低でも皆さんMXLマスターのベーシックは取得しておられます.中にはプロフェッショナルを持っておられる方もおられます.

私も一時期奮起して、試験勉強をし、松本まで電車に受験しにでかけました.まだベーシックでしたが、試験の合否は受験のあとすぐわかるので聞いてみたらなんとか合格でした.

時代が過ぎてもはや2019年、当時は出ていたいわゆる受験本も本屋を見てもほとんど見かけなくなり、今やこの試験は風前の灯のように見えます.

それにもましてXML:構造化文書というものすらが、今の時代ではあまり顧みられないものとして、わきへ追いやられている感じがします.社長が言っていましたが、XMLというだけで何かしら嫌がられる傾向があるとのこと.時代の変化を感じます.

例えば会社でもXSLTのスキルは必要な場面は多々あるにせよ、メインストリームからは完全に外されています.必須じゃないけどできるようにしておけばいつかは役に立つかも...というレベルです.ただし勉強しても本業をおろそかにしない程度にね.という感じでしょうか?

私は逆にXSLTXML一筋です.最近感じるんですが、C++やWeb技術ばかりやっている人たちがいざXSLTでやればこんなに簡単じゃないか?というときに、ほとんどなすすべがないことがしばしばあります.私はXSLTをやっているので、逆にXSLTから呼び出すようなJavaのライブラリも作りますし、VB.NETXMLをハンドリングするようなこともわかります.例えば、 XSLTで.docxを生成することをやっていたので、Open XML SDKを使用して、VB.NETでWord 文書を生成するようなこともそれほど苦労なく理解出来ました.

例えばDTDなんていうと、今はまずこれがわかるような教科書すらありません.しかし、DITAのCMSはいずれもいまだにDTDを使用しています.(XML Schemaや RelaxNGはサポートしない)このため、DITAをやる人にとっては、あの忌まわしきDTDを触れなければならないし、いざお客様が特殊化したい場合は、特殊化DTDを書けなければなりません.

XMLをめぐる技術の基盤を知っていれば役立つこと満杯と思うのですが、いまはWeb、CSSや JSがもてはやされていて、何か進み方が奇形な感じを受けます.まあ今時こんなことを言うと変なおじさんと言い返されるのが落ちなんでしょう.